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病気の父親の介護、仕事、子育て、新たな恋 懸命に生きようとする女性の物語

映画『それでも私は生きていく』 映画『それでも私は生きていく』

レア・セドゥ主演 監督:ミア・ハンセン=ラブ

        監督/脚本:ミア・ハンセン=ラブ(「未来よ こんにちは」) 撮影:ドゥニ・ルノワール 編集:マリオン・モニエ セットデザイン:ミラ・プレリ 衣装:ジュディット・ドゥ・リュズ メイクアップ:ザビーネ・シューマン サウンド:ヴァンサン・ヴァトゥー キャロリーヌ・レイノー プロダクションマネージャー:ジュ
        リアン・フリック 製作:ダヴィド・ティオン フィリップ・マルタン
        出演:レア・セドゥ(「たかが世界の終わり」) パスカル・グレゴリー(「王妃マルゴ」) メルヴィル・プポー(「私はロランス」) フランソワーズ ニコ
        ール・ガルシア カミーユ・ルバン・マルタン
        2022 年/フランス/112 分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:Un Beau Matin/R15⁺/日本語字幕:手束紀子 配給:アンプラグド

        第75回カンヌ国際映画祭 ヨーロッパ・シネマ・レーベル受賞

        第75回カンヌ国際映画祭 ヨーロッパ・シネマ・レーベル受賞
        第58回シカゴ国際映画祭 ゴールド・ヒューゴノミネート
        第35回ヨーロッパ映画賞 主演女優賞ノミネート
        第49回ゲント国際映画祭 作品賞ノミネート
        第39回エルサレム映画祭 国際映画賞ノミネート
5月5日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
特典付き前売り券発売!
英ビリング

Trailer|予告編

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Un Beau Matin

Introduction

ミア・ハンセン=ラブ監督の最新作

世界的な人気を誇る
俳優レア・セドゥが新境地を開拓!

第66回ベルリン国際映画祭で銀熊(監督)賞を受賞し、今やフランス映画界を代表する存在となったミア・ハンセン=ラブ監督の8作目。自身の経験をもとに“悲しみ”と“喜び”、正反対の状況に直面する一人の女性の心の機微を繊細に描き、“人生讃歌”とも言える上質なヒューマンドラマに仕上げた。中でも光るのが主人公サンドラを演じるレア・セドゥの存在感。彼女の起用について、「人間味のある人物としてカメラで捉えたかった」と監督が語る通り、複雑な心境を見事に表現し、第75回カンヌ国際映画祭にてヨーロッパ・シネマ・レーベルを受賞した。エリック・ロメール監督作品を思わせる陽光や草木の緑など、35ミリフィルムで撮影された温かみのある色彩にも注目だ。

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Story

わたしは母親で、娘で、恋人

仕事、子育て、父の介護、
そして新たな恋に奔走中

サンドラ(レア・セドゥ)は、夫を亡くした後、通訳の仕事に就きながら8歳の娘リン(カミーユ・ルバン・マルタン)を育てるシングルマザー。仕事の合間を縫って、病を患う年老いた父ゲオルグ(パスカル・グレゴリー)の見舞いも欠かさない。しかし、かつて教師だった父の記憶は無情にも徐々に失われ、自分のことさえも分からなくなっていく。彼女と家族は、父の世話に日々奮闘するが、愛する父の変わりゆく姿を目の当たりにし、サンドラは無力感を覚えていくのだった。そんな中、旧友のクレマン(メルヴィル・プポー)と偶然再会。知的で優しいクレマンと過ごすうち、二人は恋に落ちていくが……。

Cast

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レア・セドゥ
Léa Seydoux
  • ◆ 主な出演作
  • イングロリアス・バスターズ(09/クエンティン・タランティーノ監督)
  • ルルドの泉で(09/ジェシカ・ハウスナー監督)
  • ミステリーズ 運命のリスボン(10/ラウル・ルイス監督)
  • ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル(11/ブラッド・バード監督)
  • ミッドナイト・イン・パリ(11/ウディ・アレン監督)
  • マリー・アントワネットに別れをつげて(12/ブノワ・ジャコー監督)
  • アデル、ブルーは熱い色(13/アブデラティフ・ケシシュ監督)
  • グランド・ブダペスト・ホテル(14/ウェス・アンダーソン監督)
  • 美女と野獣(14/クリストフ・ガンズ監督)
  • SAINT LAURENT サンローラン(14/ベルトラン・ボネロ監督)
  • ロブスター(15/ヨルゴス・ランティモス監督)
  • 007 スペクター(15/サム・メンデス監督)
  • たかが世界の終わり(16/グザヴィエ・ドラン監督)
  • フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(21/ウェス・アンダーソン監督)
  • レア・セドゥのいつわり(21/アルノー・デプレシャン監督)
  • ストーリー・オブ・マイ・ワイフ(21/イルディコー・エニェディ監督)
  • フランス(21/ブリュノ・デュモン監督)
  • 007 ノー・タイム・トゥ・ダイ(21/キャリー・ジョージ・フクナガ監督)
  • それでも私は生きていく(22/ミア・ハンセン=ラブ監督)
  • Crimes of the Future(22/デヴィッド・クローネンバーグ監督)
  • DUNEデューン:パート2(23/ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)
パスカル・グレゴリー  
Pascal Greggory
  • ◆ 主な出演作
  • ブロンテ姉妹(77/アンドレ・テシネ監督)
  • 美しき結婚(82/エリック・ロメール監督ほか)
  • 海辺のポーリーヌ(83/エリック・ロメール監督)
  • 木と市長と文化会館 または七つの偶然(92/エリック・ロメール監督)
  • 王妃マルゴ(94/パトリス・シェロー監督)
  • 見出された時 「失われた時を求めて」より(98/ラウル・ルイス監督)
  • 愛する者よ、列車に乗れ(98/パトリス・シェロー監督)
  • ジャンヌ・ダルク(99/リュック・ベッソン監督)
  • いつか、きっと(02/オリヴィエ・ダアン監督)
  • ルパン(04/ジャン=ポール・サロメ監督)
  • 譜めくりの女(06/ドゥニ・デルクール監督)
  • ガブリエル(05/パトリス・シェロー監督)
  • エディット・ピアフ 愛の讃歌(07/オリヴィエ・ダアン監督)
  • クララ・シューマン 愛の協奏曲(08/ヘルマ・サンダース=ブラームス監督)
  • 嫉妬(11/ヴィルジニー・デパント監督)
  • キラー・セッション(17/エリック・ヴァレット監督)
  • スクールズ・アウト(18/セバスチャン・マルニエ監督)
  • 冬時間のパリ(18/オリヴィエ・アサイヤス監督)
  • ポルトガル、夏の終わり(19/アイラ・サックス監督)
  • レッド・スネイク(19/カロリーヌ・フレスト監督)
  • サタデー・フィクション(19/ロウ・イエ監督)
  • それでも私は生きていく(22/ミア・ハンセン=ラブ監督)
メルヴィル・プポー 
Melvil Poupaud
  • ◆ 主な出演作
  • 15才の少女(89/ジャック・ドワイヨン監督)
  • 愛人/ラマン(92/ジャン=ジャック・アノー監督)
  • いちばん美しい年令(94/ディディエ・オードパン監督)
  • イノセント・ライズ(95/パトリック・ドゥボルフ監督)
  • 夏物語(96/エリック・ロメール監督)
  • 心の根(00/パウロ・ローシャ監督)
  • ル・ディヴォース パリに恋して(03/ジェームズ・アイボリー監督)
  • ぼくを葬(おく)る(05/フランソワ・オゾン監督)
  • ファインダーの中の欲望(07/ダニエル・アービッド監督)
  • ブロークン・イングリッシュ(07/ゾーイ・カサヴェテス監督)
  • ゼロ時間の謎(07/パスカル・トマ監督)
  • ブロークン(08/ショーン・エリス監督)
  • クリスマス・ストーリー(08/アルノー・デプレシャン監督)
  • アガサ・クリスティー 奥さまは名探偵~パディトン発4時50分~(08/パスカル・トマ監督)
  • ムースの隠遁(09/フランソワ・オゾン監督)
  • ミステリーズ 運命のリスボン(10/ラウル・ルイス監督)
  • 皇帝と公爵(12/バレリア サルミエント監督)
  • わたしはロランス(12/グザヴィエ・ドラン監督)
  • フェイス・ダウン(15/カメン・カレフ監督)
  • 白い帽子の女(15/アンジェリーナ・ジョリー・ピット監督)
  • 背徳と貴婦人(17/シャルル・ド・モー監督)
  • グレース・オブ・ゴッド 告発の時(19/フランソワ・オゾン監督)
  • Summer of 85(20/フランソワ・オゾン監督)
  • オフィサー・アンド・スパイ(19/ロマン・ポランスキー監督)
  • それでも私は生きていく(22/ミア・ハンセン=ラブ監督)
ニコール・ガルシア   
Nicole Garcia
  • ◆ 主な出演作
  • デュエル(76/ジャック・リヴェット監督)
  • アメリカの伯父さん(80/アラン・レネ監督)
  • 愛と哀しみのボレロ(81/クロード・ルルーシュ監督)
  • ギャルソン!(83/クロード・ソーテ監督)
  • リリィ(03/クロード・ミレール監督)
  • Mの物語(03/ジャック・リヴェット監督)
  • パリの家族たち(18/マリー=カスティーユ・マンシオン=シャール監督)
  • 私の知らないわたしの素顔(19/サフィ・ネブー監督)
  • それでも私は生きていく(22/ミア・ハンセン=ラブ監督)
  • ◆ 主な監督作
  • ヴァンドーム広場(98)
  • 海の上のバルコニー(10)
  • 愛を綴る女(16)
  • 純愛不倫(20)

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ミア・ハンセン=ラブ 
Mia Hansen-Løve
  • ◆ 主な監督作&受賞歴
  • すべてが許される (07)🏆ルイ・デリュック賞
  • あの夏の子供たち (09)🏆第62回カンヌ国際映画祭 ある視点部門 
    審査員特別賞
  • グッバイ・ファーストラブ (10)🏆第64回ロカルノ国際映画祭 特別賞
  • EDEN/エデン (14)
  • 未来よ こんにちは (16)🏆第66回ベルリン国際映画祭 銀熊(監督)賞
  • Maya (18)
  • ベルイマン島にて (21)
  • それでも私は生きていく (22)🏆第75回カンヌ国際映画祭 
    ヨーロッパ・シネマ・レーベル賞
  • ◆ 主な出演作
  • 8月の終わり、9月の初め
    (98/オリヴィエ・アサイヤス監督)
  • 感傷的な運命
    (00/オリヴィエ・アサイヤス監督)
  • イングマール・ベルイマンを探して
    (18/マルガレーテ・フォン・トロッタ監督)
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Comment

※順不同・敬称略

YOU タレント

人生とはきっと遠くで眺めると それぞれが放物線を描きながら送る時間のことで その線に関わる幾つもの点こそが記憶となって  人の心を動かすのだろう
どこにいる誰にとっても 容易い線などないのだから 誰もが肉体と魂を持て余すんだ

柴門ふみ 漫画家

抑制的なヒロインが、突発的に流す涙にやられました。 恋するシングルマザーの繊細で複雑な感情を見事に表現するレア・セドゥのなんと魅力的な事か。
人生ってそうなんだよなあと、大人を唸らせる映画です。

三宅唱 映画監督

冒頭、レア・セドゥが道の向こうからやってくる。 その時点でもう、彼女はすでに人生でいくつかの嵐をくぐり抜けてきたように見える。 映画が始まる以前から、私もあなたもあの人も、もうたっぷりとこの世の理不尽を吸い込んでいる。 戦いはもうとっくに始まっている。それをゼロから誰かに説明したり糾弾するために映画を作る監督もいるし、 そんな現実の延長線上で自分たちが今後どうやって生きていくかを試してみるように映画を作る監督もいる。 ミア・ハンセン=ラブは後者の監督の一人だと思う。

岩井志麻子 作家

主人公の憂鬱な表情が素敵だなと思った。
憂鬱は分類すれば”幸福ではない”という状態だが、 ”幸福を求めている”状態でもある。

真舘晴子 The Wisely Brothers・ミュージシャン

室外に出た時と、室内に入った時の音響にエリック・ロメールを感じた。 自分の外側の人に向ける目と、内側の人に向ける目について考える。 冷たくしているわけではなく、父親を1人の人間として接しようとしているサンドラの強さが、美しい。 私も、父の書いた字を久しぶりに読みたくなった。 彼が好きだったものを、それを愛していた1人の人間の姿を忘れたくないと改めて思う。

伊藤さとり 映画パーソナリティ

母親であれ、娘であれ、女であることを諦める必要はない。 自分より人のことで忙しい人生を歩んでいる人は、 それだけ他者の痛みを知っていて、愛を知っているから。 レア・セドゥの眼差しが忘れられない。
視線の先には、愛を手にする人だけが見える過去と未来が広がっていた。

山崎まどか コラムニスト

どんなに辛い話でも、ミア・ハンセン=ラブの映画は光を内包している。 小さな希望をステップにしながら、日々を重ねていく。
そんな普通の女性の困難を描いたこの作品で、今まで一番柔らかくて優しい レア・セドゥに会えた。それだけで救われた気がした。

小柳帝 ライター・編集者

ミア・ハンセン=ラブの映画が、すべからく彼女の自伝映画だとするならば、 作品の順番だけでなく、時系列的にも前作『ベルイマン島にて』の次に来るのがこの作品だ。 この頃の彼女の人生は、映画で描かれているように厳しい時期だったはずだが、 彼女はそれを映画にすることで乗り越えようとしているかのようだ。 そして、その先には、柔らかな光差す新しい朝が待っている。

今祥枝 ライター・編集者

どこにでもいるような女性の物語の中に、 等身大のミア・ハンセン=ラブ、等身大のレア・セドゥが感じられることの豊かさがある。
日常の風景が、特別な輝きを放つ至福のひととき。

坂本安美 アンスティチュ・フランセ日本
映画プログラム主任

場所から場所、人から人へと移動する彼女の姿は、 孤独と出会いの中で織り成される生のリズムをしっかりと刻んでゆく。

井戸沼紀美 上映と執筆・肌蹴る光線

レトルトのスパゲッティを食べながら 部屋で一人、ぼろぼろ泣いていた。 合理的な世界が壊れても春の陽は眩しく、 愛が完全に消え去ることはないと 映画が信じさせてくれたから。 ミア・ハンセン=ラブ、 いつだってあなただけが。