パリ郊外。
団地で暮らす
エキゾチックアニマル愛好家の
カレブはある日、
珍しい毒グモを入手。
しかし、クモは脱走してしまい
瞬く間に繁殖・増大し、
次々と住民たちに襲い掛かる。
謎のウィルスが発生したと
判断した警察によって
建物は封鎖されてしまい……。
あの放射状の姿だけで嫌なのに、
猛スピードで走り回り、猛毒と異常な増殖で無敵の厄災を撒き散らすクモの群れ!
アパートの薄暗さがさらに恐怖を増長させる。最初から最後まで怖いわ気持ち悪いわで目が離せませんでした。
それにしてもあのクモは一体なんだったのだろう?
踏むと子グモが散らばる!放っておくとデカくなる!噛まれると苗床にされる!
クモが好きでも嫌いでも“虫唾”が迸る。 だが、異なる人種の人々が協力、友情と築きながら絶望的な状況に立ち向かう姿に胸が沸く。 クモに対する“虫唾”と異人に対する“理解”の対比に強烈な皮肉を感じる、知的さも感じる凶悪かつ知的なクモ映画に感服だ。
蜘蛛が益虫である事は知っているし、子供の頃から、スパイダーマンも好きだった。 この手の“蜘蛛パニック”映画も沢山観てきた。 しかし、このフランス産”スパイダー“はヤバい。猛烈にキモい。
造形も大きさも動きも、その繁殖能力にもゾッとする。 鑑賞中、身体中がずっと痒かった。
パリ・オリンピック開催後の今観ると、風刺が効いていて、さらに痒い。 猛毒性の蜘蛛映画だ。
果たして自分があの状況に陥ったら家族や仲間を助けられるか…でも逃げたい! 日本のことわざに習い、なるべく蜘蛛は駆除しないようにしてますが、ちょっと考えちゃいました(可哀想だけど)
同じ様に団地で暮らし、全く同じ様な飼育部屋を作り上げてた友達の兄貴を思い出しつつ、やっぱHIPHOPがハマるよな〜ってブチ上がりました!
増殖しつづけるクモはたしかに怖い。
だが画面を見続けながら考えていたのは、外からやってくる存在を、私たちは理不尽に怖がっていないか、ということ。 そして、眼をみはるのは、警察の非情さと対比される、郊外の、老朽化した団地に住む者たちの、希望の虹のような連帯と愛情だ。
フランスの郊外(バンリュー)映画の系譜に、またひとつ、気になる映画が加わった。
クモの巣の真ん中に閉じ込められたような絶望感と閉鎖感。
不規則なタイミングで飛び込んでくる映像に新鮮な恐ろしさがあった。
シンプルにビッグサイズのクモの群れ怖すぎる。 絶体絶命、取り扱い注意のパニックホラー。
真っ暗な映画館でぜひ。
蜘蛛の怖さを的確にホラーにし過ぎている!
あのゾッとしてしまう蜘蛛のビジュアルと動き方。 それがそのままホラーになると気づいてしまった監督。
こんなに怖いものを容赦なく見せてくるなんて、人でなし……。
主人公は、自分の暮らすアパートへの思いが強い青年。
しかし、そこに危険な蜘蛛を持ち込んでしまいパニックに。
大切な場所に閉じこもることはもうできなくなった彼は、変われるのか。
数あるクモ映画のなかで本作は、素のクモで勝負しているのがポイント。
遺伝子操作や化学物質でモンスター化するのでなく、(少し成長しますが)超巨大化とも無縁です。
能力が盛られている面はあれど、歩き方などリアルで、何よりやたらと人間を敵視しているわけではないのが素晴らしい(現実のクモも人間に対して積極的に攻撃はしません)。
クモたちは、彼ら彼女らを疎む人間に反応しただけで、ある意味被害者です。
警察から不当に扱われる主人公たちと重なります。
クモは裏の主人公かも。