Wim Wenders
ヴィム・ヴェンダース/監督
1945年8月14日生まれ、ドイツ・デュッセルドルフ出身の映画監督、写真家。1967年秋、ミュンヘン大学で映像制作を学び、1970年まで映画評論家として活動。1967年から、映画監督としてのキャリアをスタートさせ、1971年に『都市の夏』で長編映画監督デビューを果たす。『都会のアリス』(74)、『まわり道』(75)、『さすらい』(76)の「ロードムービー3部作」を監督したことで注目を集める。『さすらい』では第29回カンヌ国際映画祭 国際映画批評家連盟賞、第12回シカゴ国際映画祭 ゴールド・ヒューゴ賞を受賞。その後、ロードムービーからは一転し、パトリシア・ハイスミス原作のサスペンス映画『アメリカの友人』(77)を監督。それを観たフランシス・フォード・コッポラからの依頼を受け、『ハメット』(82)を監督する。しかし、コッポラと衝突し撮影は中断される。その間に撮影した『ことの次第』が第39回ヴェネチア国際映画祭にて金獅子賞を受賞した。1984年、『パリ、テキサス』で第37回カンヌ国際映画祭 パルム・ドールを受賞。翌1985年に敬愛する小津安二郎監督に捧げたドキュメンタリー作品『東京画』を手掛ける。1987年、『ベルリン・天使の詩』で第40回カンヌ国際映画祭 監督賞を受賞。その続編『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』(93)が第46回同映画祭で審査員グランプリを受賞。ドキュメンタリー作品にも定評があり、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(99)では第72回アカデミー賞® 長編ドキュメンタリー映画賞にノミネート。ほか、『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(11)、『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』(14)が連続でアカデミー®長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされる。後者は第67回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で特別賞を受賞した。2015年、ベルリン国際映画祭で彼の生涯の功績をたたえ、金熊名誉賞が授与された。2022年、第33回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞。2023年、役所広司主演の『PERFECT DAYS』が第96回アカデミー賞®で日本代表として国際長編映画賞ノミネート。第76回カンヌ国際映画祭 エキュメニカル審査員賞、第47回日本アカデミー賞では最優秀監督賞を受賞した。