2005年の公開当時、従来の日本映画には無かった、小ネタ満載の独特なゆるいテンポとオフビートな笑いで“脱力系”映画として人気を博しクリーンヒット。その後、韓国の人気俳優イ・ビョンホンが本作を観て三木作品への出演を希望したという。熱狂的な人気を誇る独創的なストーリー展開で、全編が予測不能な笑いに満ちている。
シティボーイズの脚本・演出家として知られ、「ダウンタウンのごっつええ感じ」「笑う犬の生活」「トリビアの泉」など人気TV番組の構成作家だった三木聡が『イン・ザ・プール』(05)に続いて発表した劇場映画第2弾。
本作主役の女スパイ、スズメを演じるのは、『スウィングガールズ』(04)でブレイク中だった上野樹里、『花とアリス』(04)でアリス役を好演した蒼井優が、それとは対照的なド派手な女友達クジャク役で突っ走る。今では三木組常連となった岩松了、ふせえり、温水洋一、松重豊らがクセのある演技で周りを囲み独特のコミュニティを形成。公開から20年経た現在から観ても小ネタへのこだわり、日常の中に非日常空間を作り出す三木監督のユニークな世界観は全く色褪せていない。
鑑賞後に世界が少し違って見える、不思議な魅力に満ちた映画がデジタルリマスターで蘇る。

Comment
三木監督の小ネタがまた癖になる。
うまく言えない日々が、少しだけ報われる。
全く色褪せていない心地よさ。
大人になった今また出会えてよかった、今の時代にこそ届いてほしいです。
もう何回観たでしょう。大好きな三木聡監督。
中学生の時になんだこのヘンテコでかわいくて面白い映画は!と衝撃を受けました。
もう20年前の映画なんですね。
この20年の間に三木監督のような映画を撮る人って現れました?普通、スパイ募集します?
久しぶりに観たけどやっぱ面白いなー。だいすき!
2005年のこの映画の公開からしばらくして、韓国から来た俳優さんたちにインタビューすると、
好きな映画として『亀は意外と速く泳ぐ』を挙げている人がちらほら見受けられた。
当時は、こんなオフビートな映画が韓国でも愛されるんだなと驚いていたものだ。
それから20年、何も起こらない日常や、すっとぼけた空気感を好きだという韓国の映画人がますます多くなっていると感じる。
この映画を好きだという理由もなんとなく以前よりわかるようになってきている。





初公開は2005年と言うから、もう20年もの年月が通り過ぎている。
主演の上野さんも撮影当時は恐らく19歳、妙な監督の妙な現場に放り込まれて、戸惑いつつも素敵なお芝居をしてくれました。
同じ日、同じ時間、同じ病院で生まれた二人の奇妙な物語。
あの当時、テアトル新宿のスクリーンで御覧頂いた人達(イ・ビョンホンさん、新宿のタイガーマスクさん…ほか)
皆さんの20年はどんな感じでした?
そして、今回初めて御覧になる皆さんはどんな風に思われるのでしょうか?
20年近くを経てまた、スクリーンに登場する本作は幸せな作品だと思う次第……なんちて。
当時まだ10代の私は何も分からず演じた記憶があります。
20年経っての再公開とのことで見返しましたが、今見ても正解が分かりません。
いや、分かる人には分かるんでしょうね。でも分からないからこそ魅力的なのかも。不思議でかわいい映画です。
三木監督が現場でゲラゲラ笑ってたから、そんなふうに仕事ができたら幸せだなぁと 今になって思います。
三木監督のこの愛らしい作品!祝、20年ぶりの公開!
全編に初々しさが溢れてますね。初めて出来上がりの映画を観た時、
〈スパイ募集〉の貼り紙をスズメはこんな風に見つけるんだ!と嬉しい気持ちになった記憶があります。
20年ぶりに、この作品を、上映出来るなんて、嬉しいです。
タイトルの亀って、意外と速いんだ。そうなんだ。そんな亀の事なんて、考えた事なかったし‥。
でも、つまらない日常でも、亀、速いって分かったら、ちょっと、人生、面白くなるかもね。
当時、そんな気持ちで、撮影に参加した事を思い出します。
それから、何年か後に、別の作品で、韓国の俳優と共演した時、
彼の通訳(韓国人)の方から、「亀速」が韓国で上映されたと聞きました。
「面白かった。スパイがリアルで」
え?スパイがリアル?そこ?
「韓国では、スパイが身近にいる」って。商店のおじさん、おばさん夫婦が、ある日、突然居なくなる。
「あー、あの夫婦、スパイだったんだって噂します。だから、あの映画の感じなんです。笑いました。普通すぎて。」との感想。
ほーほー。国が違うと、そういう見方もあるんだ。やっぱ、亀、面白いな。