プラハ!

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これは目を開けて見る、黄金の夢!

悲しみのプラハに、
ようやく“本当の春”が訪れた。

決して映画大国ではないチェコにおいて、国民の20人に1人が見たという大ヒット映画『プラハ!』
チェコ国民なら誰もが苦い過去として背負っている1968年の“プラハの春”事件を真正面から描いた社会派作品でありながら、悲しみを前面に押し出さずエンターテインメント作品として、現代の感覚で描いている。
“魔法の都”と呼ばれるプラハの町並みは世界遺産にも登録されており、かつては『アマデウス』や近年では『ミッション・インポッシブル』などの撮影現場に使われるなど、今や、他の都市では見られなくなってしまった古き良きヨーロッパの重厚な魅力を静かにたたえている。本作でも、伝統ある教会や古い石畳、60年代のクラシックカーなどが随所に使われており美しい旧市街を完璧に再現した。
第二次大戦後の冷戦時代に、共産主義の中での民主化を目指したチェコスロヴァキアに訪れたソ連からの突然の軍事侵略。幸福に満ちていた国民は戸惑った。幸せだった家族や恋人たちにも重い体制がのしかかる。映画の中でも突然にやって来る軍隊の侵攻はチェコ国民の率直な感情を反映しているのだという。