ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ

伝説はこの場所で生まれた。
農場を史上最も成功した音楽スタジオに変えた兄弟と名曲誕生の物語

今から50年以上前。ウェールズの片田舎で音楽好きの兄弟キングズリーとチャールズが家業の酪農場を引き継ぐ。当時エルヴィス・プレスリーに夢中だったふたりは、農場の仕事の傍ら、屋根裏に録音機材を持ち込み、大胆にもレコーディングスタジオを作ってしまう。当初は友人らと使用する目的だったが、空き部屋を宿泊施設に改修したことで、兄弟は無意識に“世界初”の宿泊可能な滞在型音楽スタジオ、ロックフィールドを設立。図らずもまたたく間に情報が広がり、バンドマンが録音したい場所として国際的な注目を集め出し……。
ブラック・サバス、クイーン、エコー&ザ・バニー・メン、イギー・ポップ、デヴィッド・ボウイ、ジューダス・プリースト、ロバート・プラント、シンプル・マインズ、モーターヘッド、ダムド、アズテック・カメラ、ピクシーズ、ブー・ラドリーズ、ザ・シャーラタンズ、コールドプレイ、マニック・ストリート・プリーチャーズ、ストーン・ローゼズ、ティーンエイジ・ファンクラブ、ザ・キュアー、XTC、バッドリー・ドローン・ボーイ、スエード、カサビアン、ニュー・オーダー、オーシャン・カラー・シーン、ポール・ウェラー、ジョー・ストラマー、アイドルズ、オアシスら、名前を挙げると切りが無いほどの多くの人気ミュージシャンが利用。オアシスの「ワンダーウォール」、コールドプレイの「イエロー」といった数えきれないほどの名曲たちがここで誕生した。1997年の最盛期にはイギリス国内ベスト10のうち7つのアルバムがロックフィールドで録音されたという逸話も持つ。中でも、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」をレコーディングしたのはこの地であり、映画『ボヘミアン・ラプソディ』(18)でもその様子が描かれたことで広く知られている。
本作は、ロックスターたちが多数登場し、ここでどのように過ごしたか、それがどのような経験となったか、自らロックフィールドでの逸話を楽曲とともに振り返る。これは農場を史上最も成功した音楽スタジオに変えた兄弟の物語であり、名曲誕生の秘話と共に紐解く、英国ロック史そのものである。

『ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ』 公式サイト